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羅漢さんの国

 ブリッジオブエーシアジャパンというNGO団体に属していて、ミャンマーでの井戸掘りとかの活動支援をしています。
 私のもう一つのライフワークです。ミャンマーの西の端のラカイン州のマウンド―と言う町に活動拠点があります。

写真提供:BAJ

 5月に巨大サイクロンが襲来し、とんでもない被害になっているとのNGOからの情報提供がありました。
通信回線は衛星回線も含めて6月末まで不通。電気は7月末まで回復しませんでした。
 軍政クーデター以降、内戦状態にあり活動が停滞する中、さらに深刻な事態になっているとのことに、心を痛める限りです。
 ラカイン州は、南はベンガル湾、西はバングラディシュ国境。住人はビルマ族ではなくラカイン族が主体。
ここは18世紀末までアラカン王国があったところです。

 「阿羅漢」とは釈迦の弟子のうち最高位の聖者を指します。釈迦入滅の際に集まった500人の弟子たちを五百羅漢と言うそうです。
 加西市にもありますね。なんとなく親しみを感じます。
 「阿羅漢」はビルマ語発音でラカイン。ここは羅漢さんの国なんです。

 聖者であることを部族名とするラカイン族ですが、ビルマ国内に住む多くの少数民族の一つとして、武装勢力を組織して、長年、政府軍と戦ってきた民族でもあります。仏教徒と言えば平和的なイメージがあって私たちには理解しにくいですが、歴史的背景の違いもあるのでしょう。
 大戦中は旧日本軍と英印軍との激戦地となった場所でもあります。

 遠く離れた、日本とはまるで環境の違う地域ですが、妙に日本との関係が深い地域と言えます。
 機会があれば、現地で自分にできることを頑張ってみたいと考えます。
 それにはまず、覚悟と体力が必要です。

西田

「羅漢さんの国」への3件の返信

 命がけのNGO、無事の帰国を願っております。
羅漢と言えば、私の隣町、相生市にも瓜生羅漢というのがあります。古代から中央政権と縁の深い地域、秦野河勝とか聖徳太子の名残も・・
 

西川様
コメントありがとうございます。
現在、当事国の政情不安により、エキスパートビザ発給の見通しが立っていません。
機会があればと書いたのはそういう事情で、いつになるかわからない話です。

私にとって戦中・戦後は、「インパール作戦」や「ビルマの竪琴」の記憶があります。現在は、幽閉中のアウンサン・スーチーさん、そして軍事政権の民主化デモ武力鎮圧やロヒンギャ難民の保護など悲惨な状況を知るばかりですが、NGOの活動を通じて得られた現状の様子など報告して下さい。

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