今も現役 400年前の錠前

 八角格子窓の紹介の際に、窓が開かないので保守管理上都合が悪いと説明しました。実は築城当時から、保守管理用に開く窓が各階に一か所ずつ設けられています。そして簡単に開いてはよろしくないので、頑丈な錠前がかけられています。420年前の国宝の錠前です。

国宝の錠前

 年に一回、姫路駐屯地の自衛隊員が天守閣の屋根に上ってすす払いをすることが、姫路の風物詩になっています。自衛隊員もこの窓から屋根に出ます。当然その時には国宝の錠前に鍵を入れて開けています。つまり国宝の錠前は今も現役なのです。昔、狐は百年生きると化けることができ、千年生きると尻尾が9本になると信じられていました。道具も99年使い続けると付喪神(つくもがみ)となって霊力を持つようになると言われていました。420年も使い続けるとさらにグレードアップしているかもしれません。登城の際には、敬意をもって撫でてご利益にあやかりましょう。

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