匠の遊び心?埋め木の芸術

 城の内部は当然木造です。ここでは接ぎ木や埋め木と言った様々な匠の技を見ることができます。一般家屋に比べて一つ一つの木材が大きいため、どうしても板目に節が入ります。

 節の部分は、経年変化による乾燥収縮などで節が抜けて、いわゆる節穴ができてしまいます。姫路城では、これを防止するため、あらかじめ節をくりぬいて埋め木をするという大変手の込んだ作業をしている箇所が随所に見られます。匠の遊び心なのか、その埋め木の形が、りんごだったり、瓢箪だったりと、いろいろ楽しい形が残されています。これらは天守上層階の長押(なげし)という、ふすまなどの上の溝がある梁材(鴨居)の上に貼られている板で多く見られます。

埋め木(五芒星)

 最上階の鬼門にあたる北東角には五芒星の埋め木があります。陰陽師安倍晴明の紋。魔よけの意味だと思われます。

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